仙腸関節障害の過ごし方と心構えのコツ11点を書いていきます。
(8個の予定でしたが意外と増えましたw)
すべて自身の14ヶ月間の体験談からまとめました。
いずれも重要ですので、頭に入れておけば痛みや痺れをある程度抑え、精神的にも過ごしやすくなるかと思います。
目次
1.同じ姿勢を取り続けないこと
最も基本かつ、重要なことは、同じ姿勢をとり続けないことです。
長時間同じ姿勢をとり続けると、仙腸関節に負担がかかります。
同じ姿勢は良くないことは、必ず覚えておきましょう。
2.ゆっくり動作を行うこと。
とにかく、ゆっくり動作を行うことです。
ゆっくりが正義です。
スピードが早いほど、仙腸関節への負担は増大します。
- 椅子から立ち上がるとき
- ベッドから起き上がるとき
- 寝返りをうつとき
- 少し重いモノを持つとき(膝を使って持つ)
などは、必ずゆっくりと動作を行いましょう。
勢いよく椅子から立ち上がったり、ベッドから飛び起きるのはやめた方が良いでしょう。
また、モノを持つときは、膝を曲げて両手でしっかりと掴み、ゆっくりと持ち上げましょう。(頼れるなら持ってもらう)
ゆっくり行うことで、仙腸関節の負担を限定することができます。
3.寝起きに負担をかけることはしないこと
睡眠中は、数時間体が横になっている状態です。
ですので、起きた直後は、関節や筋肉の動きが日中より悪い状態です。(誰でもそうです)
この時に負担をかける動作をすると悪化に繋がりやすいです。
実際、普通の人でもギックリ腰を起こしやすいのが寝起きです。
私も人生初のギックリ腰は、起きて2分後に野菜を切ろうと、つい腰を曲げ過ぎてしまったところギックリ腰になりました。
ですので、寝起き直後はゆっくりと歩き、十分に体が起きて筋肉も関節も動き出してから何かをした方が良いでしょう。
4.可能な限り座らないこと
可能な限り座らないことです。
椅子に座ると仙腸関節の負担は立っている時に比べて1.5倍以上かかります。
座っているなら立っていたほうが良いです。
立っているよりも横になって寝ているのが良いです。
この優先順位は覚えておいてください。
2.立つ
3.座る
椅子に座ることで、楽に感じられるかもしれませんが、それは意識だけです。
実は体に大きな負担がかかっています。
仙腸関節にとって、座って良い事は何も起こりません。
私が座るのはトイレとズボンの着替えをするときだけです。(こればかりは仕方ないです)
食事も1年以上立って食べてるので、さすがに慣れてきました。
まあ調子悪いときは太ももが過緊張でしんどくなりますが、筋肉の負担なので休めばすぐ回復します。
仙腸関節に負担をかけないことが最も大切です。
また、外では人目が気になるかも知れません。
しかし、自分含め、軽度の人以外みんなそうなのでいちいち気にしないようになることです。
(正直、今でも周囲の目はうざったくなるときはありますが、普通の人が理解できるわけが無いので、仕方ないです笑)
5.安静と動かすのメリハリを意識すること
安静と動かすときのメリハリを意識することです。
無理のない範囲で動いても構いません。
全く動かないと関節が固まってしまいます。
しかし動かしすぎると悪化するので、動いた後はしっかり安静にしましょう。
とにかく、メリハリを意識することです。
また、急性期の場合は安静にして過ごすことです。
安静とは具体的には、ベッドに横向きに寝ている状態のことです。
仰向けの場合は仙腸関節に一定の負担がかかります。
うつ伏せはもってのほかで、絶対にNGです。
寝返りは、ある程度こまめに打った方が良いです。
少なくても4時間ずっと同じ姿勢で横たわる…と言うのはあまり望ましくありません。
ただし明らかに右側が悪い、左側が悪いなど間違いなくどちら側が悪いと言う自覚があるのであれば、悪い方を上にして過ごすのが良いでしょう。
6.やらなければいけないことは分散して行うこと
やらなけばいけないことは分散して行うことです。
安静が大事と言っても、どうしてもやらなければいけないこともあるかと思います。
その場合は分散して行うことです。
例えば、ゴミ捨て、洗濯、掃除をやるとしたらすべて一気にやろうとせずに、休憩を挟むことです。
ゴミ捨てをしたら1時間ベッドで休む。
そしたら洗濯をする、洗濯が終わったら、2時間ベッドで休む。
掃除をしたらまたベッドで休む…
このように、休憩をサンドイッチすることで、負担が減ります。
少なくてもよほど軽度の方を除き、3つ一気にやるよりは、こちらの方が負担は少なくなるでしょう。
一気にテキパキやらないことが大切です。
7.無理せず、適切に頼ること
無理をせず、適切に頼ることです。
特に重い物を持ったり、中腰姿勢になったり、腰に負担がかかるようなことは、極力しない方が良いでしょう。
無理をしたり、頑張れば、回復が遅くなりますし、何より悪化リスクがあります。
同居している家族の力を貸してもらったり、頼ることです。
中には、頼るなんて申し訳ないと思う方もいるかも知れません。
しかし、障害なのですから仕方がありません。
誰があなたの身体に憑依したとしても、同じ症状になります。
気合いや努力でどうにかなる問題では無いのですから。
そもそも、無理をして負担をかけて悪化してしまえば、回復が遅くなります。
回復が遅くなってしまえば、結果的により家族に負担をかける期間が長くなってしまいます。
ですので、なるべく早く回復して家族に負担をかけないためにも、今、適切に頼ることは最善の選択なのです。
8.自分のできる範囲を把握すること
自分のできる範囲を把握することです。
障害になってしまったら、過去の健常者だった自分とは違い、できなくなってしまっていることがあることかと思います。
例えば、「シンク下の棚から物がとれない」「膝から下の物がとれない」などです。
それらを必ず把握しておきましょう。
把握し、上記に書いた通り、無理せず頼りましょう。
逆に「これであれば楽にできる」というものもあるはずです。
それは自分でやりましょう。
できること、できないことを明確にして、自身で自覚しておくといいでしょう。
9.考え過ぎない、不安に支配にされないこと
考え過ぎない、不安に支配にされないことです。
当たり前ですが、仙腸関節障害になれば、誰でも不安になります。
それどころか、この先の人生について思い悩み、考え込むようになります。
健康な人を見て、あーあ羨ましいと他者比較してさらに落ち込みます。
過去の自分を思い出して、あの頃の身体に戻りたい…(涙)と悲痛の感情になります。
これは当たり前のことで、誰もが経験する通過儀式のようなものです。
(人生で1.2を争うかなりつらい儀式ですが)
あなただけではありません。
しかしだからと言って毎日不安になり、考え過ぎたところで良くなることはありません。
むしろ強いネガティブな感情は、悪化に繋がります。
徐々に減らしていきましょう。
考え方としては、AKA博田法という治療法があることです。
現実として、治療法がない病気で苦しんでいる人もたくさんいるのですから、治療法があること自体ありがたいことです。
また、治療を受けている方は5回目までに改善の反応が出ていれば、順調です。
すでに反応が出ているのであれば、今後も受け続ければ、間違いなく良くなっていきます。
現実として、AKA博田法で良くなっている方はたくさんいるのですから。
メンタル面については書こうとすれば長くなりますが、このように考えれば、多くの場合、不安が軽減するかと思います。
10.人生の休養期間だと考え、焦らずのんびり過ごすこと
人生の休養期間だと考え、焦らずのんびり過ごすことです。
現実として、この障害は、1ヶ月や2ヶ月で良くなるものではありません。
ですので、焦らずのんびり過ごすことが大切になってきます。
この障害になる前の私は、PCさえあればどこでも仕事ができるので、3ヶ月ごとに住む場所を変え、札幌と福岡を交互に行き来するという生活をしていました。
毎日、外に出て、どちらの地にも友達が出来、毎月どこかに旅行していました。
楽しかったですが、かなり忙しい生活をしていたので、無理をしていたかも知れません。(というか絶対無理してた)
ですので、最初は引きこもり生活は苦痛でした。
焦りまくり、いろいろ手を出したところ、整体でどんどん悪化していきました。
焦りは、身体の声が聞こえなくなり、不安が増長します。
思い知った結果、私は、今まで過剰に動き過ぎていた分、休養期間だと考えることにしました。
何が言いたいのかと言うと、人生長いスパンで考えれば、1年や2年などわずかな時間に過ぎないことです。
受験に1回失敗したぐらいで、「俺の人生終わった…」みたいに落ち込んでいる学生さんがいたらどうでしょう?
「そんなことないよ。」
と伝えるでしょう。
目先の1年は確かに長く感じますし、時間が惜しくなると感じるのは当たり前です。
この障害になった人、全員が感じていることです。
しかし、繰り返しですが、人生の全体としてみれば1年や2年の休養期間はごくわずかなものです。
また、健康になれた喜びは不健康を経験した人しか得られない喜びです。
今はその未来の喜びを味わうための休養期間なのです。
11.自分の身体の声を聞くこと
最後に、自分の身体の声を聞くことです。
自分の身体が何を言っているか耳を傾けて下さい。
上記に書いたことは理論です。
大きく間違っていることはありません。
頭で解釈することも大切です。
しかし、心と身体の素直な声が最も真実に近い物になります。
痛みや痺れが出るのも、あなたの身体がこれ以上無理して欲しくない、それをやるともっと悪くなるので、サインとして症状を出しているわけです。
ですので、その声を無視すれば、どんどん悪化していくのは当たり前です。
逆に言えば、素直に身体の声を聞き、従っていれば、回復しやすくなります。
「あー今休みたがってるなー」
「そうか、この動作はやりたくないんだなー」
「これは大丈夫なんだなー」
という具合に上手く身体の声を聞いてあげることです。
それが自然にわかってくるようになれば理想です。
まとめ
- 同じ姿勢を取り続けないこと
- ゆっくり動作を行うこと
- 寝起きに負担をかけることはしないこと
- 可能な限り座らないこと
- 安静と動かすのメリハリを意識すること
- やらなければいけないことは分散して行うこと
- 無理せず、適切に頼ること
- 自分のできる範囲を把握すること
- 考え過ぎない、不安に支配にされないこと
- 人生の休養期間だと考え、焦らずのんびり過ごすこと
- 自分の身体の声を聞くこと
ご活用頂ければ幸いです。
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